じゃすといんたいむ

趣味だったり何だったりの不定期な日記

メイカースペース徘徊記

こんばんは

会社の長期出張も大詰めを迎えているのに今更東京都内のメイカースペースに行ってみました。 それぞれに特徴があり、使い方も違いそうだなあと感じたのでまとめます。 今回はそんな記事。

目的

今回の休日の目的は"やりたい作業ができるメイカースペースを探す"というもの。

やりたいのはSSLをはじめとした機体製作の加工で主に切削加工。
自分で機材を買ってもいいんですが、ちゃんとした機材は高価だしそんなに使うかもわからないしというユーザのためにあるのが、共有の工場であるメイカースペース。

切削加工ができるメイカースペースは少なくて、FabLabという施設が全国にあったりしますがほとんどは3Dプリンタレーザー加工機というもの。 なので恥ずかしながらこれまで利用したことがほとんどない。 あってもCNCフライスがいいとこなので汎用のフライスや旋盤などは置かれているところがほぼない。 基本的にプロトタイピングを主としている(気がする)ため、しょうがないとは思う。

とはいえ、やはり一定数の需要があるのか汎用の工作機械が置いてあるところがあったので、そこに行ってきた。 メイカースペース自体はブームもひと段落ついて乱立されていたのが閉館されたりしてちょうどいいくらいの数になったのではないかという印象。

行ったメイカースペース

土曜日:DMM.make AKIBA make.dmm.com 秋葉原にある、DMMが運営するメイカースペース。 ビートたけしのとこです

日曜日:TechShop Tokyo www.techshop.jp 六本木の森ビルにあるメイカースペース。協賛に富士通? ここは実はよく知らなくて、twitterで時々見たことがあるくらい。

今回はこの二つ。場所と時間くらいしか調べずに何とかなるかーと思いながら行った。

所感

DMM.make AKIBA

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入口の看板(DMM.make)

入り方がわからなくて凄くとまどってしまった。 機材の搬入口的なところから大きなエレベーターに乗り、10階の受付で登録。事前に登録したほうがスムーズに入れそう。 Drop inは12時間5000円。夜20時とかに入れば朝の8時までいれる。(工作室は22時まで)

10階がStudio、12階がBase。Studioが工作をするところで、Baseがいわゆるコワーキングスペース的なところでした。 10階の受付の横に工作室がある。

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10階 Studioの工作室
細かい機材についてはHP参照

1時間くらいの講習を受けるとボール盤、グラインダ、ハンドツールやエアツール等が使える。

講習は予約制ではなく、始まる時間に集合というもの。時間が決まっているので注意。土日は10時の会と19時の会。

実際に現地に行って気づいたのが、旋盤やフライスやマシニングセンタは、Drop in会員では使えないということ。ダメじゃん。

Drop in使用で使えるのは穴あけと切断程度の工作のみ。しかし、結構立派な定盤とハイトゲージがあったので、穴あけメインの作業なら結構悪くないかもしれない。

12階の写真は撮り忘れたのでなし。 席も多く、のびのびと作業ができた。ラジコンを動かしてる人がいたり、無線のトランシーバーをいじってる人たちがいたり、自由な空間だった。 食事をする際は12階や休憩室でとのこと。作業スペース以外ならよさそう。

この日は夜11時くらいまで作業を行って退店。

  • メリット  アクセス良好
     ハンドツール、エアツールが充実
     Baseは24時間(Studioも会員登録をして申請をすれば24時間)使用可
     会社の登録が可能
     試験機があるので製品のテストができる    機材の講習は無料
     回路関係の設備が豊富
     秋葉原の中なので、秋月、千石、Aitendoが徒歩圏内
     作業着を貸してくれる
     材料を買うことができる

  • デメリット
     ドロップインでは使用できないものが多い。
     

TechShop Tokyo

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入口の看板(TechShop)

東京駅で買い物をしたのちに向かったため、国会議事堂前の地下鉄の駅で降りて徒歩で移動。南北線や丸の内線で行くのがよさそう。
高層ビルが立ち並ぶなか、アーク森ビルに入り、なんだかおしゃれな飲食店が立ち並んでて場違い感を感じつつ奥まで歩いていくとTechShopがあった。

登録料は3000円、Drop inは4500円。

登録が終わった後に中に入るとスタッフの人が案内してくれた。その時、「初めて来て見学もなくいきなり会員登録までする人なかなかいませんよ」と言われて、(あ、しなくてもよかったんだ...)となった。

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なんで君がいるの...

機材はSBUという講習を受けることで初めて使用ができるというシステムで、毎日代替何かのSBUが行われている...はずのところが、この日はたまたま何もなかったため、講習は受けずにパソコン作業を行った。

SBUは金属加工や木工加工、クラフト、ペインとなどがあり、1回1~3時間、料金は2000円~6000円と意外と高額。とはいえ講習を受けた後は予約さえすればその日の料金(Drop inなら4500円)だけで4時間まで使えるのでラニングコストは低い。

ちなみに大体の機材は4時間の制限があって、CNCなど一部のものについては8時間の制限になっている。なので長い時間がかかるパスは引けず、段取り替えをする工夫が必要になる。

驚いたのはtrotecのレーザー加工機が5台、3Dプリンタは何台あるかわからないくらいあったこと。未開封のものもあった。圧倒的な機材の数にちょっと引いてしまった。 革漉き機があり、レザークラフトもはかどりそうですごく魅力的。

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TechShop内

ワンフロアのため広く感じる。 基本的にレーザー加工機は埋まってた。あんなにあるのに。 布を広げている人だったり木材を広げている人だったりが多かったので金属加工等は予約が取りやすそうな気がする。

5時まで作業を行い、帰路に就いた。

  • メリット  工作機械は非常に多い。
      旋盤もフライスも大きく、安定した加工が行えそうだった。
      trotecのレーザー加工機の群れを初めて見た。
      3Dプリンタは数えられないくらいあった。(MakerBot数台 afinia数台 Frashforgeたくさん)
      革漉き機などクラフト関係も豊富
     なぜかポップコーンが自由に食べれる    同じビルに食事できる場所が多い。
       
  • デメリット  六本木なので交通の便は悪い。行きづらい。
     講習費が高い。(しかし受けてしまえばあとは時間で料金がかからない。)
       

二つ行ってみて

DMMはベンチャーやスタートアップ同士の交流のほうに重きを置いていて、TechShop Tokyoは実際の工作や作業に重きを置いているような印象を受けた。

御油内容で分けると、組み込み等はDMMでメカはTechShopが向いてそう。

全体のスペースの広さは同じくらい。全然雰囲気が違ったので面白い違いだと思った。

比較してみた

基本会社員なので、そんな平日に何かができるというわけではないので、土日のみ使用するプランの比較をしてみた。

DMM.make AKIBAのHoliday会員

初期費用 :¥19,200
月会費  :¥9,600
旋盤   :¥2000/h フライス :¥2000/h 1月に4回利用するとして、1回あたり1時間ずつ旋盤とフライスを使うとすると

1月あたり ¥44800 初回費用があるため数か月使っていくと安くなっていく

TechShop Tokyoの土日会員

月間利用     :¥12600
金工のSBU   :¥5000 
旋盤のSBU   :¥5000
フライスのSBU :¥5000

1月あたり ¥27600
1度SBUを受ければ月額の代金だけで使い放題なので、次の月からは¥12600。
ほんとか?安すぎないか???

じゃあどっちを使う?

メカを作るなら、TechShopがいいと感じました。 何より時間貸ではないから安心して使えるあたりがやはり大きい。フライス、旋盤が大きく、安定した加工ができそう。機材が多いため予約が取りやすそう。というところが決め手。
自分の部屋で作業をするのがあまり好きではないので、コワーキングスペースをよく使うのですが、月額登録をしたらここに通おうかなと思います。

まあ、関東に住むことになったらの話ですが。